1. 遠赤外線加熱の特徴

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1.塗料やプラスチック被加熱物(金属以外)の吸収波長は 3μ以上である。

2.遠赤外ヒーターの放射波長は 3μ以上である。

3.従って3μ以上の吸収体と放射体であるので加熱するには非常に効率的である。
 すなわち物体表面でほとんどのエネルギーが吸収される。

4.ヒーター温度を自由に変えることができる。

1)昇温ゾーン、キープゾーンが容易に設定できるため、連続搬送加熱ができる。

2)被加熱物の温度分布の均一化ができるため品質の向上になる。

5.効率が良いので省スペース(小型化)装置となる。

6.近赤外加熱の放射波長は通常 2μ以下である。

1)温度コントロールが困難である。

2)被加熱物の吸収体と合わないので効率が悪く、大設備・高電力となる。

3)被加熱物の色により加熱効率が違う。

4)高温であるため、高パワーが必要な加熱の場合は有利である。

7.熱風加熱の場合は、加熱したい物体温度と同一の熱風温度とします。

1)被加熱物は表面温度が熱風温度と同一となった時点でそれ以上受熱しなくなる。
内部へ熱移動した分だけ受熱することになる。

2)被加熱物表面は熱風と触れた直後から急激に熱風温度に接近し、物体内部への
熱流は低下し、温度上昇は時間がかかることになる。

3)そのため加熱時間が短いと内部への熱流が少なく物体表面と内部の温度差が大きくなる。

4)しかし加熱時間がオーバーでも熱風温度以上に物体温度が上がらないので
安全な加熱方式と言える。