16.遠赤外線放射輝度と放射照度がこんがらかってよく理解できません。
遠赤外線の表面より単位面積、単位立体角当たりに放射されるエネルギー(W)で光源発光の明るさを示す物理量を放射輝度(W/cm2/str)といいます。
波長毎の放射輝度はプランクの式より分光放射輝度として表されます。
求められたグラフは〔遠赤外線の基礎 Ⅶピーク波長と放射エネルギー分布〕を参照ください。
温度が高くなるにつれ放射輝度は高くなりピーク波長は短波長側に移動していきます。
このプランクの式により求める温度の放射輝度を波長毎に積分することにより放射輝度が求められます。
このことから輝度は温度の4乗に比例することが分かります。ステファンボルツマンの式と呼びます。
すなわちヒーターの温度をわずかに上げるだけで加熱効果は増大することになります。
放射輝度は熱源表面から放射されるエネルギーですが、逆に受け取る側のエネルギーを放射照度といいます。
蛍光灯からの光を測定する照度計はありますが、残念ながら赤外波長を測定するものは現在のところありません。
放射輝度と放射照度は全く別の物理量なのです。